第18回 AMD Award '12

大賞/総務大臣賞

  • おおかみこどもの雨と雪

[受賞者]
「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
スタジオ地図


おおかみこどもの雨と雪

授賞理由

アニメーション映画として国民的に受容されるのはスタジオジブリ作品のみと長らく言われてきたなか、細田守監督による本作は、興行(興行収入42 億2000万円)の面でもクオリティの点でも、ようやくその定説を覆し、新たなシーンと可能性を映画史に残したエポック的一本と言える。
全篇、絵の力が圧倒的な勢いで迫ってくる本作は、非現実的で荒唐無稽な表現も、リアルな光景として現出させ、自然の風景や家の中の細部など細密に描かれる部分と見事に融合。改めてアニメーションならではの描写力とシナリオの力を体感させる、強い記憶に残る一本であった。

受賞コメント

「おおかみこどもの雨と雪」は、母と子の13年間の生活を通して、親の子供への祈りを描こうと思いました。制作にあたり、優秀なスタッフ、キャストに恵まれました。制作の現場では、まるで家族のように一丸となることができたことが誇りです。この受賞を皆と喜びたいと思います。

作品紹介

19 歳の大学生・花は、おおかみおとこと運命的な恋に落ちる。やがて雪と雨という二人の“おおかみこども”を授かるものの、家族を襲ったおおかみおとこの突然の死。まだ幼い“おおかみこども”を抱えた花は、人間かおおかみか、どちらの生き方も選べるように、人里離れた田舎で二人を育てる決意を固める。
花と子供たちとの13年にわたる親子の物語。一家を取り巻く様々な出来事が、美しくも厳しい自然の中で綴られます。